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マークアップはなぜ自動化しないのか

2020.09.30

私がまだ本格的にWebの世界に飛び込む前、当時在籍していた会社で独学で勉強して自社サイトを作成し運用していました。

当時は仕事柄デザインはある程度できましたので見栄えの部分ではそこそこだったと自負しています。ところがhtmlとcssに関してはほぼ知識が欠落していました。コーディングに関してはホームページビルダーやDreameWeaverなどのソフトの自動コーディング機能を使ってましたのでマークアップはソフトまかせです。

というよりも、組んだデザインにそってテーブルコーディングされるだけですのでマークアップもへってくれもありません。

これほどテクノロジーが発達しているので近いうちにコーディング(マークアップ)もソフトが完璧にまるっとしてくれるようになるだろうと思ってました。

それが今から10年以上前の出来事です。それでは今はソフトが完璧にコーディングできるようになったでしょうか?10年経ってもいまだにコーディングは人の手によるものが中心となっております。

何年か前に「Photoshopのデザインデータを用意するだけでコーディングをソフトで自動化!」みたいなサービスも目にすることもありましたが、そのサービスが広がっている気配がありません。

結局コーディングの完全自動化はいまだに実現していません。それではいったいどうしてなのでしょうか?

コーディングで行うマークアップに完璧な答えがなく、曖昧な解釈が入る点にある思います。

人の目であればデザインを見てそれがキャッチコピーなのかただの装飾なのか。重要なのかそうでないのか。見出しなのか本文なのかを理解することができます。しかしそれをプログラムで判断することは困難です。

色と大きさで見出しと本文が明確に決まっていれば自動で振り分けることも出来るでしょうが、案件によってデザインのテイストも違えば文章の提示の仕方も変わってきます。ときには人の目でも解釈が変わってくることがあるマークアップをソフトで行うのは困難です。

車の自動運転で使われるAIは標識を認識するようにインプットされてますが、ラーメン屋で有名な天下一品のロゴを侵入禁止の標識と見間違える事案があったそうです。

http://news.livedoor.com/article/detail/15307199/

自動運転で「天下一品まで!」と指示しても駐車場の入口に看板が大きくそびえたっていたらいつまで経っても駐車場に侵入できないことでしょう。

ちょっと話しはそれましたが、人がみればロゴと標識は一発で区別できますが、AIには一緒に見えてしまいます。わざわざ天下一品のロゴをインプットすれば判別は付くようになるでしょうが、ことあるごとにメンテナンスが必要になりキリがありません。

以上のことからも分かるようにAIは曖昧なものを判断するのが苦手です。膨大なデータを吸収してある程度の方向性を示すことは出来るでしょうが日々デザインの流行も変わりますのでやはりマークアップは人の手でやるのが確実であるというのが答えなのでしょう。

それではコーディングという仕事がこれからも安泰なのかというとそれはまた別の問題ではあります。

海外リソース、そしてうウェブの形態の変化も考えなくてはいけません。

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