被リンク購入が無意味でリスクが高い理由
2023.04.14ネットで様々な情報を見ていると、未だに『購入した被リンク』でドメインランク(パワー)を上げて検索順位の上昇を推奨するSEO業者が多数存在していることに驚きました。
以前私のお客様にもこういった手法についてお問合せをいただきましたが、得体の知れない被リンクをもらっても検索順位の上昇を見込めるどころかペナルティのリスクが非常に高くなるので絶対におすすめしないという説明をして納得いただきました。
SEO対策として被リンクでドメインパワーを上げようとする業者の手法はどういったものなのか。
目次
とある被リンクSEO業者の例
ドメインのレーティング(評価)が高いサイトからターゲットのサイトにリンクを貼って、そのサイトのレーティングを上げるといった手法です。
もう少し詳しく説明すると、XXXというドメインレーティングを行っているサイト(このサイト自体はまとも)の例を引き合いに出して、このサイトで評価の高いサイトからリンクを貼るといったものです。
そんな簡単に評価の高いサイトからリンクを貼れるのか?実はここにカラクリがあるのですが、評価の高いメジャーなサイトでもそのサービスを使っている個人アカウントでブログなどを作成できるサービスがあったりします。そういったサービスを利用しページを作成し、そこからリンクを貼っているのです。
日本のサービスで言えば、アメブロみたいなものを利用しているイメージで考えると分かりやすいかと思います。しかし本体はドメイン評価の高いサイトかもしれませんが、末端のブログサービスを使ってページ作成しそこからリンクを貼ってもそのリンクに価値があるかどうかは微妙なところです。
それを海外のサイトでおそらく機械的にページを生成してリンクを貼っているのでページ自体に価値はほとんどなく、そこから貼ったリンクも評価を得るには怪しいところ。
少しSEOについて勉強していればこういった仕組みが怪しく危険なことはすぐに判断できます。
そもそも被リンクの購入はガイドライン違反
ページの評価を上げる目的で被リンクを購入する事をGoogleは明確にガイドライン違反として明示しております。
・自分のトピック分野に関連するすべてのサイトに対してリンク リクエストをスパム的に送信する。
出典:検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド
・PageRank の獲得を目的に別のサイトからリンクを購入する。
ガイドライン違反を犯すとペナルティを受けて評価を下げられたり、検索結果から除外されてしまう恐れがありますので、例え一時的に効果があったとしてもリスクで考えると割に合わない行為だということが分かるかと思います。
また、なぜ被リンク購入がガイドラインにて禁止するのかを下記の記事「なぜ自然なリンクは良くて購入リンクはダメなのか?」で解説しています。
日本人向けのサイトに海外のリンクはほとんど意味がない
日本のサイトであったとしても海外向けのサービスを提供しているのであれば、海外サイトからのリンクに意味はあるでしょう。
しかし日本人を相手にしている日本のサイトに海外のサイトから大量の被リンクがあるのは不自然ではないでしょうか?これは素人でも分かることです。素人でも分かる事をGoogleが判断できないはずはありません。
日本人のIPアドレスで占めていたサイトが突如不自然な海外のIPアドレスの流入が増え出したら?
何の目的もなくたまたまリンクを踏んでしまった海外ユーザーが日本のサイトに訪問してもすぐに離脱しますので不自然な海外流入のリンクは分かります。
Googleは購入被リンクのペナルティをどう判断しているのか?
Googleのペナルティ判定のアルゴリズムを一般ユーザーが知ることはありません。もしアルゴリズムを知ることができれば、それをすり抜けようとする者に悪用されるからこれはトップシークレットです。
推測するに、質の悪い購入被リンクの業者が使うリンク元サイトは形式化していますので、おそらく購入被リンクのリンク元ドメインをデータ化して一定以上一致するサイトにペナルティを課す仕組みを確立しているのではないでしょうか?
リンクを貼っただけでは効果は出ない
ちなみに、被リンクは貼っただけでは効果はありません。クローラーがサイトへのリンクを見つけてどのサイトがどのサイトにリンクを貼っているという情報を保管して初めて被リンクという認定になります。
実際にSerchConsoleで確認すれば分かりますが、リンクを貼ってすぐには被リンクとして認識してもらえません。
下記の記事「被リンクの確認」で自身のサイトの被リンクが確認できます。
被リンクの認定がされたうえでサイトの評価につながります。
購入被リンクを買ってしまった場合、海外の得体の知れないサイトからの被リンクが徐々に増えていくという衝撃的な事態に陥る場合がありますので大変危険です。
ドメインパワーという過度な幻想
ドメインのランクというシステムを昔はGoogleもおおっぴらに使ってました。Chromeにもドメインランクを表示する機能があったほどです。しかしSEOのアルゴリズムも変わっていつしかドメインランクの表示もなくなりました。
ドメインランクを提示してそれによってSEOの評価が行われるといった事が常識になると、それを利用したSEO対策がはびこったのでしょう。
ドメインパワーを上げてSEOの評価を上げようとうたっている業者はこの時代の名残なのです。
古くからSEOの手法の流行り廃りを見てきた者からすれば今更?といった認識ですが、あらたにSEOの世界に参入してきたものがドメインパワー(レーティング)といったワードに触れれば新鮮に思うかもしれません。
もちろんドメインランクがSEOに少なからず影響はしているかと思います。しかしドメインランクが与える効果は200を超えるアルゴリズムの中の一つに過ぎず過大な影響を与えているとは言えないでしょう。
これは長年変わらずにいえる事ですが、大事なのは、ユーザーに寄り添ったコンテンツの質です。
最後に
そもそも数万円レベルで何も問題がなく、かつSEOに効果的な施策であれば皆が当たり前に行っています。
あなただけが知っている情報?手軽に素早くSEOのランキングが上がる?しかもリスクなし?そんな施策があれば私も是非とも使いたい。
少なくともサイト運用に力を入れているまともな企業であれば被リンク購入でSEO対策を行うなんてことはありません。また、被リンク購入で効果的な結果を得て維持し続けたなんて話も聞いたことありません。
もし被リンク購入の伴う施策で迷ったすえに、この記事で疑問が解消されたのであれば幸いです。